高知県高知市にお住まいで双極性障害で障害年金の受給が決まられた請求実績

障害年金請求に向けた状況について

高知県高知市にお住まいのご相談者の家族から障害年金フルサポートセンターにお電話でご依頼がありましたが、病歴の概略は次のとおりです。

病歴について

ご相談者は不眠と抑うつ感があり、A心療内科を初診し、適応障害と診断されました。約1年ほど通院による服薬治療を受けると不眠や抑うつ感の症状はほとんどなくなったため、受診を中断しました。以後5年間ほど不眠や抑うつ感を自覚することなく、精神科や心療内科の受診、服薬もせず、普通に日常生活が送れていました。
その後、A心療内科を受診中断後2年目頃から厚生年金保険、健康保険が適用されている会社に就職し、就労を開始しました。
しかしながら就労を開始して1年が経過した頃、会社の上司との対人関係でトラブルを起こし、その頃から不眠、抑うつ感、意欲・気力の低下など抑うつ症状が再発しました。その後半年間は、無理して就労を続けていましたが、ある日、朝起き上がれなくなりその日の午後、Bメンタルクリニックを受診し、うつ病と診断されました。
 その後もBメンタルクリニックへの通院治療を受けながら、なんとか就労を続けていましたが、うつ病の症状は日ごとに悪化していき、ついには勤務に耐えられなくなり、勤務会社を退職しました。退職後は、Bメンタルクリニックの通院を続けながら、自宅療養に努めていましたが、ある日から抑つ症状がすーっと消えて、気分がやけに高揚してくる感じを自覚しました。制御できない気分の高揚感から、夫に内緒で高額な物を衝動買いしたり、好きな物を買うために借財をするようになっていました。夫とも喧嘩の絶えない日が続き、興奮すると夫に刃物を向けるような状態が出現しました。症状がよくならない中、夫に連れられC精神科病院を受診し、双極性障害と診断されました。
現在はうつ状態にありますが、うつの状態と躁の状態が2ヶ月ほどのサイクルで交互に出現します。
 状況をお聞きした上で私は双極性障害で障害年金を請求することにしました。幸い、A心療内科にはカルテが残っており、カルテに基づき初診日を証明する受診状況等証明書を取得することができました。
 

これをもって年金事務所に障害年金の申請手続きの相談に行きました。初診と現在までの病歴を伝えると「A病院の初診日では、保険料納付要件を満たしていないので、障害年金を申請できません。」と言われました。現在のC精神科病院の主治医の先生は、傷病名「双極性障害」で診断書を書いていただけることになっていましたので、何とかしたい思いでいろいろと検討しました。初診のA心療内科受診中断後、抑うつ症状が出現しBメンタルクリニックを受診するまでの5年間、精神科や心療内科の医療機関を受診することなく、この間普通に日常生活が送れ、就労もできるようになっていたことから、この5年間を「社会的治癒」として申立て、抑うつ症状の再発で再受診したBメンタルクリニックを障害年金申請上の初診日として申請手続きを進めました。
 

請求方法は、障害厚生年金の認定日遡及請求とし、Bメンタルクリニックで「受診状況等証明書」「認定日現症の診断書」、C精神科病院で「現在現症の診断書」を書いてもらい、社会的治癒を申立てた病歴・就労状況等申立書と一緒に申請手続きをしました。
無事に、認定日に溯り、障害厚生年金2級が認定されました。


社会的治癒の活用で、厚生年金加入中の再発初診日が認められ、障害厚生年金の認定日請求ができたことです。

障害年金手続きのポイント

社会的治癒とは、医学的には完治したとは認められなくても、治療(通院や服薬)の必要がなくなり、通常の生活を送ることができるようになった状態をいいます。社会的治癒期間を経て、症状が再発または再燃し、治療を再開した場合は、治療を再開した日を初診日として、障害年金を請求することができます。
社会的治癒が認められるためには、次の状態に該当することが必要です。
 

①症状がほぼ消失し、治療の必要がなくなったこと
②長期(精神の場合は、概ね5年以上)にわたり、自覚的にも他覚的にも病変や異常が認められないこと
③一定期間、普通の生活や就労ができていること

この社会的治癒は、障害年金、健康保険などで見られる法理で、請求者側が不利にならないために社会保険上で前の傷病と後の傷病を分けて取扱う考え方になります。障害年金フルサポートセンターではこれまで多くの障害年金手続きに携わり、経験とノウハウがあります。相談料、着手金は不要で、受給できる場合のみ、業界最安値の報酬基準にしておりますのでお気軽にお問い合わせください。