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状況について
松山市にお住まいのご相談者は、10代後半に母親を亡くしたことから不調になられ、リストカットや不眠で辛い日々を過ごしていました。睡眠薬をもらうために精神科を受診。数年間は荒れた生活を送っていましたが、徐々に回復したため受診を中断しました。その後、仕事へ行かれるようになり、厚生年金保険にも加入して働いていましたが、配置転換や交友関係のもつれから次第に抑うつ気分を生じるようになり、約7年ぶりに精神科受診するとうつ病と診断を受けられ、なかなか回復せず仕事は退職。生活のために再就職するも継続できずに数か月で退職することを繰り返すようになり、障害年金を考え始めるようになりました。
年金事務所へ行って相談したところ、自分で調べた初診日では保険料納付要件を満たせないと言われてしまいました。当時は受診先を転々としていたことから、もっと昔の初診日が見つかれば納付要件を満たせる場合もあるからと障害年金の請求書類一式を渡されたものの、自分ではどうしたらいいか分からずお手上げ状態でした。
手続きに向けて
インターネットで障害年金フルサポートセンターを探して頂き、お電話でお問い合わせを頂きました。いろいろとお聞きすると、申立書の作成がなかなか進まずに止まってしまったとのことで、診断書の有効期限(3カ月)も迫っている状況でした。診断書の内容によれば、初診日は数年前でずっと同じ医療機関を受診しているようです。病歴・就労状況等申立書も同様の内容で、障害認定日の頃も状態は悪かったとのこと。そこで、障害認定日による請求ができることをご説明し、医療機関には、障害認定日の診断書の作成と、すでに作成してもらった診断書の現症日の変更をお願いしました。併せて保険料納付要件を確認したところ、納付要件を満たされていませんでした。
そこで改めてご本人に受診歴をお聞きすると、10代の頃は受診歴はなし、20代の頃にPTSDで受診していたけれど当時のことは辛くて思い出したくないし詳しいことは覚えていないとのことでした。そこで、なるべくご本人に負担をかけないように当方で受診歴を順に追っていったところ、ご自身が考えていた初診日よりも前の受診歴も見つかりましたが、症状が一旦落ち着いた後、約7年間の未受診期間があることも分かりました。そこで社会的治癒を主張して、数年前の受診を初診日として障害厚生年金を請求することにしました。また社会的治癒を主張するために、源泉徴収票を参考資料として、年金請求書に添付しました。
結果について
無事に社会的治癒が認められ、数年前の受診を初診日とした障害厚生年金2級が遡及認定されました。ご相談者はとても喜ばれ、これからの治療に専念できると言われていました。